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歌王子の邂逅帳

なりきりチャット「がぁらないとシネマ」HN、ジュニィの日記です

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灯火に願いを

そのカンテラは「願いごとを、ひとりにつきひとつだけ叶えてくれる」んだそうだ。

大きな力を持った誰かが、流れ星の力を封じたというカンテラ。
あるとき、そのカンテラを偶然手にした男の話がある。
ほんの拍子に「おまえなんか消えてしまえ」と、カンテラの前で口に出したばっかりに、愛する人を失ってしまった男の話。

男は嘆き悲しんだ。
過ちを悔いて、彼女をどんなに愛してるか悟って、その後も諦めきれず、カンテラを持って色んな場所を旅して回る。願いの叶うカンテラの力、その話を聴いてなお、自らの願いよりも男の願いが叶うことを望み、カンテラにそれを願って、その男を愛する人を失った悲しみから解き放つことができる者を探して。

いくつ星が流れたか、それも正確にはわからないくらい時が経って、やがて男はがぁらの街から砂漠を越えた先、城塞の都に辿り着く。
そこで男は、ようやっと、自らの手で下ろしてしまった長い夜のカーテンを、開けてくれる人物と出会った。

銀色の髪をした、セラ。セレスティアという名の青年。
彼はカンテラに、男の愛する人が帰ってくるようにと願って…、

願いは叶った。
既に人生がひとまわり以上終わるくらいに時は経っていて、それでも後悔という枷に縛られていた男が、ようやく解放された。
愛する人が待っている天へ、朝の陽光と一緒に上っていったんだ。


大事な人の幸せを、という自分の願いを横に置いてカンテラへ願ったセラに、男は商人として、赤い宝石のあしらわれたブローチを残した。
きっと、彼からの感謝の気持ちなんだろう。

彼が今までの悲しみと苦しみと後悔から解放されて、ゆっくり眠れることを、心から祈りたいと思う。

■城塞の都・都のバザールにて■
(セラ、願い、灯火)

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桃色の果実、赤色のジュース

バザール…取り分け大通りは、大抵いつでも賑やかで、人通りのない時間、てのがかえって思い浮かばないぐらいだ。

久し振りに仕事をして、その帰り道、それほどおっきくない酒場に寄ったら、カウンターのカゴに見慣れない果物が積まれてた。うすい桃色が綺麗だったけど、街でもあんまり見かけない種類だと思ったな。
店員さんに聴いてみたら、都じゃあんまり仕入れない果物で、今日仕入れてきたばっかり、って話だった。

それを使ったジュースができるって言うから頼んだところで、久し振りに会うナルツに声をかけてもらったんだ。
仕事で城塞に来てるんだそうだ。そういえば、彼女とは前にもこっちで出会ったことがある。こっちに縁が深いんだろうか。

どんなジュースが来るか、俺は甘くてすっきりしたの、ナルツは濃い味の、って予想をして、勝った方が奢るって賭けをしたら、深くて濃い赤色の、甘くてすっきりした味のジュースが出てきた。
どっちも正解、だから、勝負は引き分け。
結局お互いに一杯ごちそうしあったんだよね。


ナルツは自分があんまり視線を集めないって言ってたけど、
そんなことないと思う。
長くて綺麗な銀の髪、こと城塞では、目立って視線を惹くんじゃないだろうか。

■城塞の都・都のバザールにて■
(ナルツ)

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買い物帰り

13日の金曜、今まであんまりしなかった術の使い方をして、
喉の調子を悪くした。

ずいぶん休んだし、もうほとんど良くはなったんだけど、
用心のためになるべく、おっきい声は出さないようにしてる。

夜でも賑わいの絶えない城塞の都を買い物帰りに歩いてると、
シビュレに出会った。護衛の仕事でこっちに来てるみたい。

彼女は騎士だし、口調も生真面目、ストイックそうだって印象があったんだけど、実はね、食べるのがすげぇ好きなんだって。

意外な一面を発見!
今度、お互いに料理をご馳走し合う約束をした。
何を作ろうか、今から考えておかなきゃ。

■城塞の都・都のバザールにて■
(シビュレ)

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ジュニィ
性別:
男性
職業:
歌唄い

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