城塞の門をくぐったのは夜中過ぎ。
だってのに、このバザールの大通りっては、
まるで眠ることを知らないみたいにいつも賑やかだ。
昼間も夜も賑やかで、ここが稼動してない時間なんて、俺は見たことない。
少し久し振りな気がした。
ずうっと前からあった、通りのある店がなくなってるのを見て、余計にそう思う。
時間は休まずに流れてるんだなあ、ってさ。
人の絶えない往来の端っこからバザールの様子を見ながら、
そんなふうに思って帰路につく。
同居人は帰ってないみたいだった。
ひとまず休んで、明日になったら掃除でもしようか。
■城塞の都・都のバザールにて■

PR