屋根に上ってぼおっとして、気付いたら朝だった、なんてのは、こっちへ来て何度めだろうか。
だって空は高く見えるし、星はいっぱい、月だって大きい。
流れ星を視線で追ってたらいつの間にか、ってのも、結構気持ちが良いもんなんだ。
大抵は眼を覚ました後、ちゃんと部屋に帰ってもう一眠りするんだけど(ちょっと意味は違うかもだけど、2度寝ってのはとても心地良い)、今日はスラヴァの姿があったから、そのまんま眼を覚ましたいって思うことができた。
散歩に誘ったら快くOKしてくれたから、歩きながら色んな話をしてたら、商人さんである彼女の店の名はジェスマットと言い、今回のS-1に協賛として名を連ねているところだ、ってことがわかった。
色んなチラシや噂にみる限り、魔法道具なんかで重宝されてるみたい。俺も、今度倉庫や店を覗かせてもらう約束をする。
扱ってる品物の話や、街の酒場のマスターさんの話、それから護身とレイピアの話なんかをしてたら腹も減ったので、小鳥さんをおっかけてた男の子も交えて、朝飯を食べることにした。
ちゃんと朝起きるまんまに任せて起きたからかな、それとも目覚めの時間を2人と共有できたからだろうか、何となくすっきり一日が過ごせた気がする。
■城塞の都・都のバザールにて■
(スラヴァ、ロマ)

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