冬に近い晩秋、高い空と段々張ってきた空気、冷えることも多くなった広場で、元気に駆け回る小さな子ども。
見ている俺の方まで、何だか元気をもらえるみたいだ。
和んだ気持ちで竪琴を弾いてたら、2人の子どもと出会った。
以前は街に住んでいたけど、今は各国を旅しているというクリフという男の子、小さな身で踊り娘として仕事をしてるライムという女の子。
ライムの、元気いっぱいだけどきちんと竪琴に合わせてくれる踊りと巧みな技術に、クリフも満足してくれたみたい。
そんな高度な技を決めて疲れちゃったらしいライムを休ませてあげて、クリフに旅した国やこの街の話を聴く。彼がここに住んでいたのは2年ほど前、ちょうど大きな戦があった頃だそうだ。
その時は俺も聖堂部隊、副隊長として参加したラステカ王国との戦役、当時も広場は戦の影響で大変だったけど、でも戦の後、素早く復興したっけ。
この街はそう、いつも、戦の最中だけでなく、それが終わった後にも団結力を発揮するんだ。
クリフが旅した中にも、がぁらほど団結力の強い国はあんまりなかったそうだ。
その街でできた友達と、彼が滞在してる間に会えると良い。
■繁華街の噴水広場にて■
(クリフ、ライム)

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