ほとんど身ひとつだったけど、紙と書くものを持ってて良かった。
それと、金も持ってる。
マントと服も着たまんま。
ほかに身に着けてたもんも(別に大したもんは持ってないけど…)、どうやらそのまんまみたいだ。
それから、食事と甘いもんが置いてある。
部屋は光も入る、そんなに暗くはない。
扉には鍵がかかってる。
窓は開く。そうだな、出かけられはしそう。
ただ、首に堅い輪っかがついてた。
唄うのに支障はなさそうだけど、ちょっとだけ心地が悪い。
お兄さんは鳥を飼って、然るべき所に売る人だって言ってた。
……詩人も飼うんだ。
気まぐれなのかな、それとも、耳寂しかったんだろうか。
うぅん、俺が良い金になるとは思えないけど…。
伝書鳥さんを窓辺に呼ぶことはできそうだ。
今日唄う予定だった人と、
それから城塞に、とりあえず手紙を書いとこう。
<入手品>
【銀の首輪】
■冒険者達の酒場にて■
(サリエル)
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