いざって時の俺の値は、金貨100枚。
潮風と一緒にやってきた鳥さんを窓から迎え入れたら、
仕事帰りのペリトまで引っ掛かった。さすがに、
壁を上って窓辺、部屋まで来てくれたのにはびっくりしたけど!
彼女は勘が鋭いみたいだ。
部屋を見て、俺がそこにいるのに違和感を感じたらしい。
俺もまだ把握しきってないなりに簡単に事情を話して、
今はここにいるけど、とりあえず俺が
ずうっと囚われ放しのままでいるつもりはない、ってことは
わかってもらえた。
これからどうなるかはわかんないけど、
もしも俺が売られたら、金貨100枚積んでくれるって。
払い過ぎって気もするけど、…いざって時は、頼りにしようかな。
首の輪を心地悪そうにしてたのを心配してくれたのか、
紅い色の薄い布を、輪を隠すように巻いてくれた。
その後陽が落ちるまで、ずっと前の約束を果たす。
<入手品>
【真紅の薄衣】
■潮風の港街にて■
(ペリト)
その後、部屋を訪れたあのお兄さんに、首輪について聴いてみた。
趣味かって聴いたらびっくりしてたけど(でも否定しなかった…)、
とりあえず、外そうとすると首が絞まる仕掛けになってるそうだ。
なるほど、外そうとせずに壊せば良いわけか。
それから、どこかの商人さんと商談が纏まったらしい。
俺の希望を考慮してくれる余地もあるようだけど…、
さて、どうしようか。

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