忍者ブログ

歌王子の邂逅帳

なりきりチャット「がぁらないとシネマ」HN、ジュニィの日記です

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

冬の旅人

こうして日記をつけるのもだけど、いつも紙とペンを持ち歩いて、何かあったらメモを取るってのも、読み返すと臨場感があって便利そうだなあ。

そんなメモを細かく取ってるというシェンは、旅人さんだそうだ。ただし、今は神経をやられてしまった片手をリハビリ中で、そう遠くに旅へは出られないらしい。夢中になって帰りが夜中になるぐらいだから、きっと一生懸命頑張ってるんだろう、それが報われて、無事に手が治ることを祈っておこう。

城塞の都の話をしたら、まだ行ったことがないようで、早速メモに書き加えていた。
今はまだ、手がある程度動くようになるまで難しいけど、もしもその後で都に遊びに来るなら、案内してあげることを約束した。


そういやついでに、旅から旅への暮らしでなかなか意中の人が見付からないことを、ちょっと気にしてるみたいだった。
一度旅気質に染まるとなかなか抜けだせないだろうし、理解ある人が見付かることを祈るばかりだね。

■潮風の港街にて■
(シェン)

拍手

PR

漆黒の羽根をもつ

緩やかな丘の上にある見晴台は、最近の気に入りの場所のひとつ。

普通にしてても街が一望できるのはもちろん、ちょっと危なくはあるけど、手摺に座ったり、その上に立ち上がったりすると、もっと遠くまで見える気がして何となく、嬉しくなるんだ。

日も落ちかけた夕方から夜にかけて、今夜はゾーイと一緒にその景色を楽しむことができた。
手摺に立ち上がって街を見下ろす光景を、人間に選択を迫る魔王になぞらえたゾーイは、はじめに俺の方が魔王か、って言ったけど…、黒い衣を風にはためかせながら立ってるゾーイと、質素な格好で竪琴を持ってる俺と、どっちがそれらしいかって言ったら、ねえ、言わずもがなだと思うよ。

彼いわく、それじゃ普通過ぎてつまらない、だそうだけどね…!

ただ、ほんとは魔王というよりも、飄々としたカラスさん、という印象が俺には強かった。いずれ語り紡ぐと約束したゾーイについての歌は、なので、もしかしたら魔王の歌じゃなくカラスさんの歌になるかも知れない。


なんて、できてみないとわからないけど。
今夜のところはとりあえず、ゾーイがお喋りという肴に満足してくれてれば、それでよしとしておこうか。

■マルチルーム・見晴台にて■
(ゾーイ)

拍手

鈴の記憶

記憶がなくなってしまうということは、それまでの軌跡がなくなってしまうということだ。

少なくとも、自分自身の中からは拾えなくなってしまう。だから、もしも自分がそうなったときのことを考えると怖いし、想像している今以上に、そうなった俺は不安がっていることだろう。

酒場で出会った、いっしょに連れている鈴の音が印象的なティティナが以前の記憶をなくしていると聴いたとき、そんなふうに不安がっていたり、後ろ向きになっている様子がなかったことに、だからまず驚いた。

同じく酒場に、上の宿から下りてきたレイヴにも、それは思わず感心するとこだったみたい。そりゃそうだよねえ、だって、それでも支えてくれる周囲の人達のおかげで今の自分が在る、と胸を張って言えるティティナの言葉の、なんて力強いことか!

それでもやっぱり最初は、不安もあったり泣いたりもしたらしい。けど、あたたかかった周囲の人達と、相棒だという黒猫さん、そしてきっとティティナ自身の中に残っている以前のティティナ、そのすべてが彼女をこうして前向きにさせている。

きっと彼女は大丈夫だな、と思えた。
それから、もしも俺やレイヴが同じ状況になったら、きっと信頼を置く友達として、ティティナの周囲の人のようにお互い支え合えるだろう、ともね、とても幸せなことに。


お気に入りの絵本の話や相棒の話をして、ティティナは先に上の宿に戻って、それからほんの少しレイヴに歌を聴いてもらう。
いつも心地よさそうに聴いてくれる彼女の表情を嬉しく眺めながら、そういえば、ティティナの仕草や言葉に、東のものが時折混じった気がする、と何となく思い出していた。

■冒険者達の酒場にて■
(ティティナ、レイヴ)

拍手

元気と優美は同居するか

元気な踊り娘さんだなあ、と思ってた、こっちまで元気にしてくれるような踊りだ、って。

以前いつか、たまたまこの酒場で舞台を見たことがあったセレニア、ってその女の子と、今日はたまたまタイミングが合って話すことができたんだけど…、元気って褒め言葉はいつも言われているから、彼女自身はたまにはもっと違う褒め言葉が欲しい、と思ってるようだった。

見ている誰かまで元気にしてしまえる明るさ、それに笑顔をして元気というのは、彼女にぴったりの褒め言葉だと俺は思う。きっと今までそう褒めてきた人達も、そんな意味を込めて言っているのだろう。

……ただ、その辺はやっぱり複雑らしい、女の子としては。

やがて休憩を終えて舞台を再開するセレニアに、だから元気な曲のほかにも、俺のわりと得意なゆったりめの曲を贈ることにする。その結果、彼女が元気という以外の褒め言葉をもらえたかどうかは、ふふ、推して知るべし。
寒い中でおそろいのホットココアを飲んで一緒にあったまった仲だからか、息はぴったり合ったよ、ってことだけ記しておこうかな。


そうそう、今夜の舞台の観客の中にはセレニアの知り合いもいた。
ラハルというお兄さん(この街に来て2月ほどらしい。物腰穏やかで、大人って感じのお兄さんだ)で、どうやら近く、セレニアの護衛をするんだって。

行き先は砂漠の向こう、城塞の都。
都の踊りを見たりして楽しんでくるってことだったから、俺が向こうでの生活で覚えた、踊り娘さん達がよく舞台にしてる場所や、それぞれの人達の簡単な特徴なんかを、覚えてる限りの見取り図と一緒に書き込んで渡す。


あのラハルのお兄さんが一緒にいるなら、道中はきっと心配ないだろう。
後は、彼女が心から楽しんで来るのを願うばかり。
俺ももうひと月ほど、聖夜のために増える仕事をできるだけ受けたら向こうに帰って、年の終わりはのんびりするかな。

■冒険者達の酒場にて■
(セレニア、ラハル、(ナイト))

拍手

カレンダー

06 2025/07 08
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

最新CM

[05/11 ジュニィ]
[05/10 ヘィト]
[06/02 ジュニィ]
[05/27 ヴィア]

最新TB

プロフィール

HN:
ジュニィ
性別:
男性
職業:
歌唄い

ブログ内検索

Copyright © 歌王子の邂逅帳 : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]