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歌王子の邂逅帳

なりきりチャット「がぁらないとシネマ」HN、ジュニィの日記です

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道中、夜明け前後

眼以外によっても、何かを視ることができる、ってこともある。

休憩している火を少し離れて、辺りの砂丘を歩いてたら、
馬に乗った人影があった。
声をかけてきたのは女の子で、近くのオアシスまで届けものの仕事をして、これから都に帰るところだったみたい。

近付いてフードを下ろした彼女の眼には、
瞳の模様が刺繍された布当てがされてた。
それで本物の眼を覆ってるのは、眼が光に弱いからなんだそうだ。

生まれつきの体質。
俺は左の眼がきかなくなって、距離感のずれやバランスの取り方に苦戦して、最初の頃よりか慣れてはきたけど、そんでもやっぱり今でも気を抜くと、何もないところで転びそうになったり、側にある物に気付かなくて、ぶつかりそうになったりするんだ。

それが生まれてからずうっと、なんて…
どんなに大変だったろう。それとも、生まれつきだから、
大変なのはその視界じゃなくて、周囲を眼で良く捉えられない、ってとこなんだろうか。

ともあれ、魔法のような方法を使って、
形や表情を捉えることができるっていう彼女と、
俺が同行させてもらってる隊商さんに頼んで、都まで一緒に行くことになった。

後から聴いた彼女の名前は、レーヴェン。

■太陽と月の砂漠にて■

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パンケーキと再会と

ついついよおく昼寝をしちゃって、おかげで夜に眠れなくなった。

朝になってから出るつもりだったのを、だから予定よりか早いめに出て、
ちょっと酒場に寄ったんだ。
砂漠に出るのは予定時間通りにしようと思って。


昼間眠ったとき、夢を見た気がした。
でもその内容を覚えてなくて、砂糖をいれた珈琲を飲みながら考えてたら、新しい来客と誰かの寝言が聴こえた。

入って来たのは、ずいぶん久し振りに会ったレッドヴァイアさん。
俺の足元、テーブルの下で寝言を言ってたのは、獅子の獣人のジョリクール。

レッドヴァイアさんは今、諸国を回って仕事をしながら旅をしてるそうだ。最近この近くまで来て、たまたま街に寄ったんだって。その偶然のタイミングで会えるなんて、縁が重なるって言葉の嬉しさを実感しちゃうよね。

何かを食べる夢を見てたらしいジョリクールも一緒に、パンケーキを食べた。
2人とも酒場で出るパンケーキの味に喜んでくれたみたいだし、ジョリクールには今度また、食べたくなったら呼んでもらう約束をしたから、城塞に帰ってもよおーく耳を澄ませておかないといけない。

レッドヴァイアさんには、パンケーキと酒のぶんを今度、仕事が見付かったら奢って返して、って言っといた。
ま、次にも元気に会えるよう、気長に待っておこうか。

■冒険者達の酒場にて■
(ジョリクール、レッドヴァイア)

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夜風に落ちる葉

だって、ねえ、世界樹みたいなおっきい樹を見ると、登りたくならない?


落ちてくる葉っぱを掴もうとする反射と、そう変わらないと思うんだけどなあ。
そういうシスコさんの様子を見た時は、思わず猫に例えてみたけど、
思ってみれば、シスコのお兄さんのぎらぎらした眼は
ちょっとだけほんとに、猫さんに似てるかも知れない。
(ぎらぎら、の意味が違うかな、ちょっと)

俺は仕事の帰りの散歩だったけど、
シスコさんはまた、何やら眠れなくて世界樹まで来たみたい。
毎日、気苦労の連続なのかな。子守唄でも唄ってあげれば良かった。

依頼を果たしたことを伝えて、彼の奥さんについて話をする。
報告できたのは良かったけど、シスコのお兄さんと奥さんは、
どうも相当複雑な間柄らしい。
……考えれば、見た目からして不思議な夫婦だよね。

ひとまず、どんな形であれ、円満であることを願うばかり。

<シスコさんについて>
※月収は、金貨3×100以上
※左の眼、怪我?傷?しちゃってるみたい
※ほんとは断然女の方が好き

■世界樹の下で■
(シスコ)

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おつかい完了

「リーフ・フランツに歌と安らぎを」


仕事から帰って、眠り直して起きたら、外は大雨だった。
今朝手配してきた借り物を届けるのがその雨でちょっと
遅れるって、そう知らせが入ったもんで、
ちょっと迷ったんだけど、傘を開くことにする。


直接伝えに行くんなら、届けものも直接すれば良かった、と思った。
でも、広場の店まで歩こうとして、家を尋ねても不在で会えなかった
リーフに出会えたから、後悔は偶然への感謝にすぐ変わったんだ。
彼女には、シスコのお兄さんから頼まれたお使いを届けないといけなかったから。

それに、店に行くまでもなく、借り物を返す相手…ヘヴンとも
途中の店の軒下で、一緒に雨宿りすることになったんだから、
今夜はきっと、幸運が俺に集中してたんだろう。


商人シスコ・フランツから頼まれたお使い、
ある女性…彼の妻への歌。名前を聴いてみれば、赤い髪をしたその女性は
海で出会って以来の俺の友達、リーフだって言うじゃない。
(彼女には竪琴を持ち始めたばかりの頃、練習するとこ見てもらったり、
一緒に孤島へ出かけたこともあったっけ、そういえば)
聴いた時はびっくりしたけど、ほんとだってわかって、もっとびっくりした!
ほんと、時間ってのは、いつの間にか経つもんなんだねえ。


リーフが庭に咲いてる花の話をしたから、
そういや一度、港の高台にある家を尋ねたときに
蒼い花がいっぱい咲いてたのを思い出して、
雨に濡れる蒼い花の歌を唄うことにした。

歌を気に入ってはくれたらしいんだけど……、
どうも、シスコさんは長いこと家を空けてるみたいで、
所在や様子を心配してたというか、怒ってる感じだったような…。
もう、そこまでちゃんとフォローしなきゃ、もっと怒らせちゃいそうだよ?


ヘヴンにも、借りてたヴァイオリンについて直接伝えることができた。
賃貸延滞料は何とかつかずに済むみたい。

送ったぶんをさっぴいて、返す予定の借り賃は、
あと銀貨128枚。ヘヴンを仲介して俺が誰かに
音楽のレッスンをするって話もあったけど、

……うん?
それって、返済にあてると思って良いんだろうか。
別勘定だったらどうしよう。

■繁華街の噴水広場にて■
(リーフ、ヘヴン)

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プロフィール

HN:
ジュニィ
性別:
男性
職業:
歌唄い

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