休息のひととき

仕事とはいえ正装しているとき、女の人ふたりに挟まれるかっこう。
嬉しい気持ちは大きいものの、何となくそわそわしてしまう。

冒険者さんに雇われて情報を探してるダイアモンドと、
こちらも仕事を探していた久し振りのフィロメナと、
カジノでの仕事の休憩中にバーでお喋り。

■城塞の都・BIG CASINOにて■
（ダイアモンド、フィロメナ）

ここは砂の都

都の名物、サボテンを使ったジュースは、バザール各所の店で飲むことができる。
売り出し方も味付けもさまざま。

中でも俺がいちばん好きな味のジュースを出す露天の店先で、旅帰りらしいリッキーと出会う。
情報交換と土産交換と、それからちょっとした口上交換。

城塞の都に移っていちばん鍛えられたのは、こういう宣伝技術かもしれないなあ。

■城塞の都・都のバザールにて■
（リッキー）

サボテンの夜

ハールディーンさんに、海からの土産の礼にと
美味しい店を教えてもらって、サボテンジュースを奢ってもらう。
カルーセルさんとロッカードも加わって、結局、夜が明けるまでサボテン料理で宴会。


ところで、居着いて数年になる城塞での同居人とは、すっかり役割分担が決まっている。
彼と俺との共通点は、そこらに不定に舞台を持つ芸人だということと、
それから、産みの親の顔を知らないこと。

血の繋がった家族、というかたちの輪郭を、俺は正確には知らない。
でも、まるで母だと形容されたように、昔は知らなかったものを取り戻せているのだろうか。


■城塞の都・都のバザールにて■
（ロッカード、ハールディーン、カルーセル）

鳥籠のシェヘラ

彼女の瞳は明るくて、前向きで、でも、どこか諦めたような染みがあった。
いずれ、旅先で顔を合わせられることを、心から。

娼館「瑠璃色の鳥籠」でもときどき唄わせてもらうことにする。

■城塞の都・都のバザールにて■
（褐色肌の娘）