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歌王子の邂逅帳

なりきりチャット「がぁらないとシネマ」HN、ジュニィの日記です

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傘の落とし主

雨は街も、それから人の心も柔らかく濡らすらしい。

雨降りの広場に、開いたまんまの傘が落ちていた。
誰のかと思ったら、エイザー(スリに出会っちゃって、やむを得ず捨てたんだって。本人には逃げられたけど、財布は無事だったみたい)のものだった。

スリを追っかけてた時間で、ずいぶん頭や服を濡らしちゃってたから、拭くものを貸して、近くの店の軒下で、話をしながらひと休みする。

この前城塞で会ったときから、俺はエイザーに嫌われてるかと思ってたことや、友達って呼び方について、その後ろに潜めてる意味について、そんな話をした。

エイザーは別に俺を嫌っているわけじゃない。
ただ、人は自分を嫌う、って、きっとそう思ってしまうことが多いんだろう。
けど少なくとも今日で、俺がそうじゃないのは判ってくれたみたいだ。
友達だって言っても、特に嫌な顔はしなかったと思うしね。


それから俺は花に例えると、紫陽花みたいだってさ。
……水も滴る?なんてね。

■繁華街の噴水広場にて■
(エイザー)

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魔導師と歌唄いの礎

呪文の詠唱も言葉を紡ぐ歌も、元はおんなじものだったんだって。

大魔導師のアランさんは、だから歌にも魔術にも、
似た効果が出ることがある、って教えてくれた。

俺は歌と旋律にほんのちょっと力をのっけて
魔術のようなことを起こすことはできるけど、もう2年も前、
海で突然開花させることになったその力を行使する方法は、
いつも勘とフィーリング。

まさに「身体で覚えてる」ってやつだ。
だから未だにその仕組みだとか、理論だとかはわかんない。何となくしか。

けど今日アランのお兄さんが教えてくれたから、
俺がこの力を行使してるのは、きっと唄うことで
「詠唱」してるのかも知れない、って何となく気が付いたんだ。

…でも、研究不足なのは変わらない。
街にいる間に、魔術師さんの学院で文献を漁るぐらいのことはやってみるべきかな。


ところで、アランさんは「リンボーダンス」というダンスをするらしい。
その実力は大会優勝、でもって酒場のウェイトレスのお姉さんが、
お兄さんのために舞台にダンスの用意をするほど。

お姉さんが途中で引っ込んじゃって(具合が心配だ)、
結局踊りは見られなかったけど、それも今度までに研究しておこう。

リンボーダンスについてといい、魔術についてといい、
アランのお兄さんは、何ごとにも真摯に取り組む人なんだな、って思う。

■冒険者達の酒場にて■
(アラン)

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夜は明けて朝へ

砂漠を渡って、街に着いたのは夜明け前だった。

寝床に向かう途中、広場のベンチでひと休みして、
夜が明ける前の時間がこんなに静かだったことを、
何だか久し振りに思い出した気がする。
城塞のバザールは大体、いつでもどっかが賑わってるから。

空が明るくなるまで広場は静かだったけど、
思わぬ旧友、デニスに久し振りに会うことができた。

外の国を旅して冒険して、最近また戻ってきたらしい。
元気にやってたようだから、この街でもまた
良い冒険に巡り合えると良いと思う。

朝市に寄ってきたっていう彼から、焼き立てのパンをわけてもらった。

■繁華街の噴水広場にて■
(デニス)

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夜明けの道

さて、そろそろ金もわりと貯まってきた。

今日は繁華街の中にある酒場で、夜から歌をやってたんだ。
予想以上に盛り上がって、お客さん達になかなか離してもらえなかったもんで、外に出た時にはもう夜明けの直前だった。

歌唄いとしては、すげぇ光栄なことだけどね。
ただ、長いこと唄ってたから、ちょっとだけ疲れてた。

帰って休んで、起きたら数日分、保存できる食事を用意して、
そろそろ少しの間街に行く準備をしようか。

■城塞の都・都のバザールにて■

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プロフィール

HN:
ジュニィ
性別:
男性
職業:
歌唄い

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