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歌王子の邂逅帳

なりきりチャット「がぁらないとシネマ」HN、ジュニィの日記です

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帰路

「送ってくよ」というのは、「護ってあげられる」ということではない、情けないけど。


暑いと言うと雨が降る、最近の空は天の邪鬼なのかも知れない。
高級な店の立ち並ぶ商店街で降られた帰りに、騎士剣の装飾を直しにきてたシビュレと会った。
金はかかるけど、細かい細工が多いから、こういう店で頼んだ方が安心なんだって。
そんでも高級な店に通えるってのは、ちょっと羨ましいけどね…!

彼女は騎士を生業にしている。
騎士さんというのは、志と誇りがとても高い。

だから、もしかしたら俺なんかに帰り、送ってもらうの、嫌かなって思って心配になったけど…、どうやら、それは特に嫌じゃないらしい。

逆に、そんなに自分を卑下するなって、そう怒られてしまった。
少しだけ安心する。これで、送るだけじゃなくて、護る方も平気なら申し分ないんだけど…、ま、こればっかりは、職業騎士さんに任せることにしとく。

送るのは俺で、いざって時に護ってくれるのは彼女。
……。

よくよく考えれば、複雑な気がしないでもない。

■マルチルーム・高級市場にて■
(シビュレ)

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白い肌に陽焼け

肌の白い人は、やっぱり太陽の光には弱いみたいだ。

昼間よりかはちょっとは涼しいけどまだまだ暑い、いよいよ夏になってきたかなって夜、裏通りの建物の屋根(高いとこが好きなんだ)で休んでたら、人通りの少ないその路地に、人影が2つ見えた。

一つは見覚えのある姿と看板、セタンサのお兄さん。
もう一つは、白い髪に白い肌のお姉さん。

そのお姉さん…術師のアシュードは、知り合いの呪術師さんの店に行く途中だったらしい。セタンサさんとは知り合いで、こう、お気に入りだからからかっちゃう仲のようで、セタンサさんがとても、アシュードを警戒していたのがわかった。

……ちょっと面白かったってのは内緒ね。

それはともかく、セタンサのお兄さんは、袖で隠れてない腕の部分に、
酷い火傷みたいなものを負ってた。
夕方、2時間ぶっ通しで外を歩いたからなんだって。
とりあえず冷やしといたけど、これからは気を付けてくれると良いなあ。

それから、アシュードが白色を通り越して透けてしまったら、
その時は俺が、責任をもって青い色を付ける約束をして、
道に迷ってたらしい彼女を、セタンサさんと一緒に途中まで送る。


そうそう、アシュードに商人さんの話を聴けた。
どうやら彼女の知り合いみたいで、その人が昔「ビンゴ・スクラップス」って偽名を名乗ってたこと、今は「シスコ・フランツ」と名乗ってること、彼が以前城塞で行われた、エキシビション大会の主催者であることを教えてもらった。

そうか、なるほど、あの大会の主催者さん。
怖い人みたいだから、ちょっと緊張する。

というか、偽名を使ってたような人のとこに俺を行かせようとしたわけだよね…!
知らなかったのかも知れないけど、もう、これは忠告と説教だな、説教っ。

■潮風の港街にて■
(アシュード、セタンサ)

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闇を斬る白い鴉

その鴉は、夜にあっても闇に沈むことはなかった。


身体の色が白かったからだ。
ちょうどすぐ上にあった、街灯の明るさにも負けてない。
正体はフレッドウォードという名の呪術師のお兄さんで、
自分の使い魔を通して散歩していたんだそうだ。

商人のミスタ・ビンゴについて聴いてた特徴を整理して、
どう考えてもちょっと怪しい感じの印象になって、
それをフレッドウォードのお兄さんに聴いてもらって、
何となくちょっと落ち着いた。
(こればっかりは、想像通りじゃないことを願うばかり)

綺麗なものを探して散歩してたって言ってたけど、
何だか励ましてもらっちゃったみたい。
心配もしてくれてたみたいだしね。

土産に残してくれたこの白い羽は、お護りにでもしようか。
お兄さんが金貨2枚で売ってくれる護符には、
効果は敵わないかも知れないけど。

さあて、またうろうろして、商人さんに会いに行かなきゃ。

<入手品>
【白い鴉の羽】

■潮風の港街にて■
(フレッドウォード)

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鳥待ちあるじ

お兄さん、いつもこうして捕えたものが逃げると、ひとりでそこら中を捜し回るんだろうか。

風を待ってる蛍がいっぱい集まる場所。
雨上がりの風が気持ち良かったのか、
蛍を眺めてたら、いつの間にか寝ちゃってたらしい。
…ヴァイオリンケースを枕に。

少し首を休めて帰ろうと思ったら、
捜しに来た鳥飼のお兄さんとはち合わせた。
それから樹の上に、以前に酒場で会ったことのある、
ファルナッツさんの姿もあった。

少し話をして、鳥飼のお兄さんがサリエルって名前なのを聴いて
(最初は当たったら教えると言うので、カンでポチかと聴いたら、怒鳴られた)
ファルナッツさんの、酒や人生についての話を聴いて、
サリエルのお兄さんが一週間ほどずっと、苦労して俺を捜してたってのを聴いて、
それから……

こつを掴んだヴァイオリンと子守唄を演奏して、俺は首輪を壊した。

サリエルのお兄さんは、歌を唄うなって言ったけど、
…演奏が気に入らなかったわけじゃないらしい。
彼は、子守唄よりも賛美歌を、誰かに聴かせたいようだった。
今度は気に入る歌を唄ってあげる約束をしておく。

それと、もう首輪は付けないというので、
商談がまとまった相手の人に会いに行って、使いは済ませることにする。
ま、相手の出方によるけど、一応顔は立ててあげよう。

でも、枷はもうない。

■マルチルーム・風待ち蛍にて■
(サリエル、ファルナッツ)

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ジュニィ
性別:
男性
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