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歌王子の邂逅帳

なりきりチャット「がぁらないとシネマ」HN、ジュニィの日記です

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嘆き歌とリュートの旋律

黒の海流を抜けた先、絶海の孤島、その島には『嘆き』の名がついている。

商談で都に来たっていうシスコのお兄さんが、俺の仕事がひと段落するのを待って声をかけてくれた。(というより、声じゃなくて肩を叩くとこからだったので、やたらびっくりしちゃった気がする。今度はぜひ声をかけるとこからお願いしたいな…!)

相変わらず顔色は悪そうだったけど、見えないだけで元気らしい。
それはともかく、都の人の多さと乾燥したのには落ち着けてないようだったから、ちょうど近くにあった、俺の知ってる静かな茶店で休むことにした。

商談は相手の粘りで停滞してたようなんだけど、口ぶりと表情から、勝算はありそうに見えたな。
早々と決着がついて、落ち着けることを祈っておこう。
それから、今街で、冒険者ギルドに出してるという依頼の話を聴く。


孤島への冒険。
噂話の真偽の確認と、そこにある財宝を持ち帰るので賞金が出るって。


噂話はたくさんあるみたいだけど、俺が気になるのはこの話だろうって、ひとつ教えてくれたのは、不幸と死を呼ぶ泣き声をあげる妖精、バンシーについての伝えだ。

孤島で目撃されたっていうそのバンシーは、泣くんじゃなくて、唄うらしい。
渡ってきた人から教わったのかどうか、リュートを手にしてそれを弾きながら。

その旋律とリュートを欲しがっている好事家がいるんだって。
俺もその話は気になるし、それを持って帰ったら、その人も喜ぶだろうか。


……孤島じゃなければ、それに、俺が以前に2度そこへ渡ってなければ、そしてそのときのことをすっかり忘れてでもいたら、返事を待たせずに行くことにしたかも知れないんだけどな。

船は11月1日まで出てるそうだ。
それまでに、行くかどうかを決めること。

ついでに、珈琲とお菓子を奢ってもらったので、またいずれお礼でもすること。

■城塞の都・都のバザールにて■
(シスコ)

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声を殺す薬

声を殺すだなんて、世の中には怖い薬もあるものだ。

夕方、特に決まった仕事もなかったから、路地裏で竪琴を弾いていた。
聴いてくれてたのは猫さんだけかな、と思ってたんだけど、どうやら他にも人影があったらしい。

俺もぱっと見、人影とは認識できなかった、マントに包まって寝てたお兄さん。
テスカさんっていうそのお兄さんは、強行スケジュールをこなして、用事を済ませに今朝、城塞に着いたばっかりだったんだって。
でも疲れもあってか、うろうろしてるうちに道端で寝ちゃったとか。
腕に覚えはありそうだから、危ないって心配はいくらか和らぐけど、それでも風邪をひいたりすると大事だから、今度はぜひ気を付けてもらいたいよね…!

ひとまず腹と寒さを満たすのが先だろうと、近くの食事処に案内して、道中やその店で色々と話を聴いた。
都へ来た目的は、彼の知己からの依頼。

依頼は、「声を殺す薬」を作るための材料探し。
そのために、女性の姿をしてるっていう唄う魔物、ハーピィの声帯と、呪術を操れる人を探してる、ってことだった。


テスカのお兄さんに依頼をしたのは女の人だって言うけど、一体、声を殺す薬なんて、どんなことに使うんだろうか。
もしも俺がそれを飲んじゃったら、もう2度と声が出なくなっちゃうんだろうか。

ぞっとしないや。
でも、目的によってはもちろん自分でも制す、と言ったテスカのお兄さんに、何かできることがあれば協力することにする。
ひとまず呪術師については、以前に都で出会ったことのある、スライマーンのお兄さんについて少し話しておいた。
色々することがあって大変そうだったけど、依頼が達成できれば良いな。

※テスカのお兄さんの宿は「夢の島亭」

■城塞の都・都のバザールにて■
(テスカ)

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眠り過ぎは何文の損か

ほんとはね、ちょっと寝て、すぐに起きて、出かけようと思ってたんだよ。

ただ、眼が覚めたら予定を5、6時間オーバーしてたってだけで…!
………。

ちょっと噂を耳にした、今都に来てるっていう旅芸人の一座。
踊り子さんがかなりの評判なもんで、見に行こうと思ってたんだ。
起きてびっくりして、衝動的に家を飛び出してきたは良いけど、
さすがに夜明けに近い時間じゃ、もう公演はしてないよね。

とりあえず、いつも一座がいる界隈の様子は記憶に留めといたから、
また公演の噂を聴くことがあったら、今度は寝坊せずに行ってみようと思う。


早起きは三文の得、っていう。
うう、遅起きは何文ぐらいの損になるんだろ。

■城塞の都・都のバザールにて■

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きっかけ、ルーツ、そしてこれから

俺は屋根の上が好きだけど、どうやら彼も屋根の上が相当好きらしい。

大通りに直接沿ってるところは難しいけど、ちょっと裏の路地や居住区に近い場所に入ると、上れる場所や、今は誰も住んでない家なんかがわりと多いんだ。
今夜みたく、そんなとこでのんびりしてると、偶然ロッカードに会うってことが、実はたまあにある。

今日はどうやら、ダンサーとしての自分について考えてたみたい。
考えて、それをまとめて、自分だけじゃなくてダンスで誰かを楽しませたい、って結論が出たようだった。

ついでに、それに加えていっぱい稼ぎたいー、って。
城塞じゃたくさん流れる星に、申し訳程度にそんな願いをかけて、眠気をもよおしたらしい彼に子守唄を唄う。


眠るのを誰かに手伝ってもらうのは、ロッカードには贅沢らしい。
俺がこうしている限り、彼にはその贅沢と、王様になる夢を見せてあげようか。

彼が眠るのを確かめてから、俺も竪琴を休ませて眼を閉じる。
王様のロッカードに仕える夢が見られるのかな?

………。ちょっと癪かな、なんて。

■城塞の都・都のバザールにて■
(ロッカード)

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ジュニィ
性別:
男性
職業:
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